“日本のインターネットの父”である村井純教授による慶応SFC授業「インターネット2013」が iTunes U で無料公開されている

インターネット(慶応SFC)

慶応大学SFCの授業「インターネット 2013」(配信者:村井純、小川晃通、斉藤賢爾)がiTunes Uで配信されています。インターネットに興味のある方は必見です。

村井純教授

村井純教授といえば、少しでもインターネットのことを知っている人であれば、知らない人はいないでしょう。「日本のインターネットの父」「ミスター・インターネット」と呼ばれているように、日本のインターネット黎明期を支え、それを牽引されてきたお一人です。

長年にわたって多くの貢献をされてきたことが評価され、「村井純環境情報学部長がインターネットの殿堂 (Internet Hall of Fame)入り」(SFC慶応大学 湘南藤沢キャンパス 2013年6月28日発信)をされました。

メールが日本語で読める理由

多くの業績のある方ですが、わたしたちへの身近な貢献の例をひとつ挙げます。

たとえば、それまでメールの本文は英語でしか読めませんでした。「こんにちは」と送るのにも「kon nichi ha」しかできません。これでは不便だ、ということで村井先生は各国の言葉で読めるような仕組みを提案しました。そして、現在、それがスタンダードになっています。

わたしたちが日本語でメールのやり取りができるのも、村井先生のお陰のようです。

これだけでも貢献の度合いが分かりますね。ほかにも、講義中に本人の口から語られる多くの裏話的なエピソードにも、興味がそそられます。

全14回の授業シラバス

全14回の授業です。リンク先にもありますが、タイトルを以下に列記しておきます。

  1. ようこそ「インターネット」へ ― 村井純の心(2013年4月8日)
  2. インターネットの「下にあるもの」(2013年4月15日)
  3. 「デジタル」とインターネット(2013年4月22日)
  4. 「ネットワーク」とインターネット(2013年5月6日)
  5. 「イノベーション」とインターネット(2013年5月13日)
  6. 「ドメイン名」とインターネット(2013年5月20日)
  7. [プロバイダ」とインターネット(2013年5月27日)
  8. 「分散システム」とインターネット(2013年6月3日)
  9. 「ケータイ」とインターネット(2013年6月10日)
  10. 「放送」とインターネット(2013年6月24日)
  11. 村上×村井 ムラムラ ウェアラブル会議(2013年7月1日)
  12. 「ガバナンス」とインターネット(2013年7月8日)
  13. これからの「インターネット」の話をしよう(2013年7月10日)
  14. 「世界」とインターネット(2013年7月15日)

《誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使え、ひとりひとりの想いと力が尊重される社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発想、先端的なセンス、そして、やりとげる根性を持ち合わせていなければならない。「次の社会は私が創る」「次の世代のためのインフラは俺にまかせろ」という気持ちで履修してほしい。》(iTunes Uのシラバスより)

映像では、大教室で、ラフな格好にマイクを持って、縦横無尽に歩きながら講義をする姿が見られます。何一つ資料を持たず、まるで思いつくままに話されているように見えますが、おもしろい話題ばかりなので飽きません。

時折、受講生全体に疑問を投げかけます。みんなに考えさせようとする授業スタイルですね。近くにいる学生も聞いていきます。「ねえ、なんでだろう? わかる? ちょっと考えてみてよ」と。元気な先生ですね。

2013年度は初めて「インターネット」の歴史を語る

今回は20年やっている授業の中で「初めて歴史を語る」のが目玉だそうです。第1回目の講義から、日本でインターネットが生まれる頃のエピソードが満載です。なにしろ、歴史を作ってきた中心人物なので「他では聞けない、本人だからこそ知っている裏話」に驚きの連続となってしまいます。

1990年代はじめ、日本のインターネット環境は村井純教授の研究室が中心になっていました。もし、研究室にあるコンピュータのコードに足を引っ掛けてコンセントが抜けてしまったら、日本中のパソコンはインターネットに繋げなくなる状態だったとか。

授業には大学一年生も受講しているので、専門的にすぎるタームは避けられ、わかりやすい言葉に噛み砕いて話されています。

文系の人でもおもしろいですよー。

この授業は「君たちにバトンタッチ」するのが目的だ

前年の「インターネット2012」の授業では第1回目のガイダンスで、こんなことをおっしゃっていました。

「講義中、退屈になったら(持ってきたノートパソコンの)画面を見て、静かにネットサーフィンしてて下さい」

ふつうの先生は逆の注意をしますよね。「ちゃんと話を聞いてろ」とか「講義に集中しろ」とか。どういうことでしょう。

それはこんな理由だからです。

「おれの勝負は、(授業を聞いているうちに)『えぇ!? こんなおもしろい話(を言うのか)!!』パタン、パタンって(パソコンを)閉まっていくのが快感で授業やっていますんで。(みんなが)『おぉー!』とか言いながら画面を閉じちゃうというのが、おれの生きがいで授業やってんだよな」(3:51)

こんな発言されたら、心をつかまれてしいますね。

「この授業は、『おれの後を継いでこの世界をつくる!』、こういう志の人に私は授業をやりたいんで。(だから)『村井の後を継いでなんて…、未来の社会を担うなんて…、とんでもないや』という人は、受けなくていいですよ。この授業の最後には、君たちにバトンタッチ!ってやるのが楽しみで、この授業をやってますんで、そういうつもりで話そうと思う」(7:15)

いやー、かっこいい。

いつでもだれでも無料で学ぶことができる

「インターネット」の勉強をやりたいと考えている首都圏から離れた地域にいる高校生も、ネット接続さえできれば、いつでも何度でも授業を見放題です。もちろん、大学を卒業した人であっても。

このように大学の講義を無料(Free)で公開(Open)し、みんなで共有(Share)するやり方は、これからの大学のあり方を示すひとつですね。

一般向けの著書

こちらは村井教授のご著書。必読です。

 

 

関連記事

これだけは揃えておきたい!ミラーレス一眼カメラ「OLYMPUS PEN mini E-PM2」の他に何を買えばいいのかわからない初心者におすすめのツール集

こんにちは。ミラーレス一眼カメラ「OLYMPUS PEN mini E-PM2」を買って3ヶ月の初心者です。 現在、iPhone5搭載カメラとミラーレス一眼「PEN mini E-PM2」を使い分けながら、カメラ生活を楽しんでいます。今年は…