WordPress 初心者のためのレンタルサーバーの選び方

レンタルサーバーの選び方

WordPress をはじめる際に、レンタルサーバーを契約して、そこに WordPress をインストールするのが一般的です。レンタルサーバーを提供している会社は国内外に数多くありますが、注意してもらいたいことがあります。

WordPress には PHP と MySQL が必要

WordPress をインストールするためには、「そのサーバーが PHP と MySQL に対応していることが条件」です。PHP は WordPress を構成しているプログラミング言語です。これに対応していなければ WordPress は動きません。MySQL はデータベースソフトウェアです。このソフトウェアでデータを一元管理します。

WordPress › 日本語の公式サイト

たとえば、2014年12月28日に配布された「WordPress 4.1 “Dinah” 日本語版」の必要動作環境は、

  • PHP バージョン 5.2.4 以上
  • MySQL バージョン 5.0 以上

とされています。この条件を満たさなければ、WordPress を利用することができませんので、ご注意ください。

これらの情報はレンタルサーバーの会社でかならず公開しています。公式サイトで確認して下さい。また、以下のリンク先には、日本で WordPress を利用できるレンタルサーバーの情報を記載しています(一部古い情報を含む)。

レンタルサーバ情報 – WordPress Codex 日本語版

どのレンタルサーバーと契約すればいいのか?

WordPress に PHP と MySQL が必要なことがわかりました。とはいえ、国内の多くのレンタルサーバーでは対応しているところがほとんどです。WordPress が世界中で利用されている人気のソフトウェアだから当然です。

レンタルサーバーの性能は、基本的には、値段が高いほど、高速で、安定したパフォーマンスを維持し、大量のアクセスにも問題なく対処できるサーバーになります。問題がおきたときのサポート面も充実していますし、いろいろな設定変更をする際にも、自由度が高くなります。企業サイトで利用される場合には、高性能なサーバーが不可欠になってきますね。

しかし、これから初めてレンタルサーバーを利用しようという個人にとっては、高すぎる金額を支払い続けるのは負担が大きすぎます。また、その性能を十全に発揮しなくても、問題なくやっていけるサイト運用の仕方なのかもしれません。

では、どのような基準に基づいて会社とプランを選べばいいのでしょうか。ポイントは3つあります。

  • 「月額料金」
  • 「使える機能」
  • 「人気があること」

これらを考えてレンタルサーバーを選んでください。そうすればきっと、本格利用をはじめてからも、後悔することはないと思います。

以下、ひとつずつ順番に説明していきます。

「月額料金」

まず、はじめに作ろうとしている Web サイトの目的をはっきりさせておきましょう。本当にレンタルサーバーの契約をして WordPress を利用する必要があるのかどうか、はじめに決めておくべきです。

「ブログで好きなことを書きたいだけ」なら無料ブログサービスで十分

無料ブログサービスを使えば、多くの制限があるものの基本的にお金はかかりません。セキュリティ対策をしたり、メンテナンスをする必要もありません。ただ「ブログで好きなことを書きたいだけ」という人は無料ブログサービスでいいでしょう。

たとえば有名ブロガーのちきりん(@InsideCHIKIRIN)さんは、現在でも「はてなダイアリー」で書き続けています(Chikirinの日記)。

「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記
ちきりん
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彼女は独自ドメインを取得していませんし、レンタルサーバーとの契約もしていません。「株式会社はてな」がブログサービスから撤退してしまったら、ブログそのものがなくなってしまう可能性がありますが、こういうスタイルも1つのやり方です。

人によっては WordPress を利用しなくてもいい場合がありますので、はじめに「WordPress で何をしたいのか?」を考えてみてください。

初めての場合なら300円~1,200円が目安

ここでは WordPress を使って Web サイトを構築する人を対象にしていますので、WordPress の利用におすすめのレンタルサーバーをいくつか紹介していきます。

初めての場合なら月額料金300円~1,200円が目安です。300円以下ではそもそも WordPress をインストールできないところが多いですし、1,200円以上になると高性能すぎて出費ばかりが多くなってしまいます。

また、初めてレンタルサーバーを利用するのであれば、日本国内の会社と契約することを強く奨めます。おそらく、契約したあとで、わからないことはいくつも出てきます。たとえば、はじめての頃は操作方法もマニュアルがないと初期設定の手順がわからないでしょう。これが日本語で書かれていなければ、いちいち翻訳しながら読み進めていかねばなりません。誤操作によるデータの消失など、何らかのトラブルが起きたときにサポートセンターに連絡しようとしても、言葉のやりとりがスムースにできないと困ることが多くなります。

多くの会社で「無料お試し期間」が用意されています。だいたい10日間~14日間くらいでしょうか。気になるプランがあれば、ぜひ利用して無料期間に性能を検証してみましょう。じっさいに使ってみてレンタルサーバーの特性を体感するのが一番です。もちろん、その期間内に契約を解除しても、料金は発生しません。本格的に運用する前に、使い勝手を検証してから、利用の継続を考えるのがいいと思います(わたしはそうしました)。

以下、人気の会社とプランを紹介します。ほかにもいろいろあるので調べてみるといいでしょう。

ロリポップ!レンタルサーバー ロリポプラン

まずはじめは業界最安値で多くの人が利用している「ロリポップ!レンタルサーバー ロリポプラン」(250円~)です。会社は2003年からサービスを開始しています。



無料ブログからはじめて、レンタルサーバーへ移行する際に、こちらを利用される方が多いです。月額料金が300円(長期契約であれば250円)からなので、学生さんであっても、特に負担にはならないでしょう。

利用者数は国内 No.1 。人気があるということは、それだけ信頼できる証拠でもあります。初心者にとって便利な機能も多数用意されています。

ちなみに国内人気 No.1 にはデメリットの面もあります。2013年には不正ログインの被害を多数受けたというニュースがありました。しかし、この点についてのセキュリティ対策は現在ではかなり強化されているようです。

気になる点としては、記事やサイトのデザインを更新したとき、反映されるのにすこし時間が掛かることでしょうか。

さくらのレンタルサーバ スタンダード

つぎにおすすめなのが「さくらのレンタルサーバ スタンダード」(515円)です。1996年創業ですから、この業界の老舗ですね。



こちらも人気です。初心者からプロユースまで幅広く利用されています。スタンダードプランは月額515円。まだ多少気になりますが、ロリポプランより更新の反映が速く感じられます。安くて、機能も豊富で、人気があり、サイトの更新頻度が少ない利用であれば、このプランはおすすめです。

エックスサーバー X10プラン

もうワンランク上でサイトの更新頻度も多く、利用者の多いレンタルサーバーを考えているのであれば、エックスサーバー社をおすすめします。設立2004年、現在の社名は2012年から。

まずは利用者の多い「エックスサーバー X10プラン」(1,000円~)から。このプランは当ブログでも利用しています

レンタルサーバー 高速・高機能・高安定性の【エックスサーバー】

WordPress ユーザーで技術系ブログを書いている方や、カスタマイズ方法を紹介している記事、オリジナルテーマを利用しているサイトでよく使われているのを目にします。

更新の反映が素速く、ストレスを感じさせません。最近絵は Web サイト表示を高速化するツール(FastCGI や mod_pagespeed)がワンクリックで利用できるようになるなど、利用者にとってありがたい機能が満載です。

値段以上の機能と性能、安定性があるので、個人的にはイチオシのプランです。サイトを長く運営していく予定であれば、「X10プラン」ではじめるといいでしょう。 月額1,200円で、長期契約にすると1,000円にまで割引きになります。

wpX レンタルサーバー

さらに、WordPress に特化したサイト運営を考えているのであれば「wpX レンタルサーバー」(1,000円~)を利用してもいいでしょう。こちらは2013年から開始された新しいレンタルサーバーのサービスです。

WordPress専用の超高速レンタルサーバー! wpX(ダブリューピーエックス)レンタルサーバー

wpX は独自のキャッシュ機能を用意していて、エックスサーバー社のプランでは高速化が最も機能しています。WordPress のキャッシュ系プラグインの選択や設定は専門的な知識がないと、よくわからないところなので、会社の方で用意してくれているのは助かります。

また、公式サイトからログインしていろいろな設定をするダッシュボードの画面がとても使いやすく、管理がしやすいのも特徴です。バックアップによるサイトの復旧作業のしやすさは、ダントツではないでしょうか。

デメリットは少し初期費用がかかることです。初期費用半額(または無料)キャンペーン期間中に契約することをおすすめします。

sixcore

アクセス数が多くなってきたら「sixcore」(1,800円~)に変更する方が多いようです。当ブログでは、まだ利用予定にありません。

マルチドメイン対応高コストパフォーマンスレンタルサーバー – シックスコア(sixcore)

月間アクセス数が万単位になってきたブロガーさんや、企業サイトで利用されているのをよく目にします。基本は法人向けでしょうか。

万単位のアクセス数でないのなら、ここまでの機能は必要ないと思います。月額料金も2,000円近くかかりますし、それに見合ったサイト運営をしていないと出費が多くなるばかりです。

エックスサーバー社がおすすめ

エックスサーバー社の3つのプランについてはエックスサーバー社の社長ブログでわかりやすい表が示されていました(注:価格は消費税5%当時の税込み表記)。

表にしますと以下のような感じになります。(X2は省略します)

サービス名エックスサーバーシックスコアwpX レンタルサーバー
価格1,050円~/月1,890円~/月1,050円~/月
機能・自由度
安定性
速度
負荷耐性
WordPress 運用◎(※)

エックスサーバー、 シックスコア、 wpX それぞれの違い | エックスサーバー社長ブログ より

この3プランの簡単な特徴もリンク先に紹介されています。参考にしてください。

また、エックスサーバー社のレンタルサーバーでは、いくつものセキュリティ対策を独自に行なっているので、WordPress のプラグインを導入して個別に対策をする必要がないのもありがたいところです。不正ログインの防止や、国外 IP アドレスからのアクセスを未然に防いでくれます。

「使える機能」

会社やプランの月額料金によって使える機能が変わってくる

会社や月額料金によっていろいろな機能がありますので、はじめに「どんなサイトを作りたいのか」を必ず決めておきましょう。簡単なブログなのか、ショッピングサイトなのか、アフィリエイトサイトなのか、勉強でいろいろ試したいのか。契約して、WordPress をはじめてみたはいいけど、やりたいことができない、というのでは意味がないですからね。

具体的には、以下のような機能が用意されています。くわしいことは、各社のサービス概要やマニュアルなどで確かめてください。

サイト構築:

WordPress 簡単インストール、ショッピングサイト作成、複数サイト設置可能、など。

ドメイン関連:

独自ドメイン、マルチドメイン、サブドメイン、など。

運用ツール:

ファイルマネージャー、自動バックアップ、RAID構成、アクセス制限、アクセス解析、Web サイト表示高速化ツール、SSH、Apache 拡張モジュール、など。

メール機能:

Web メーラー、メールアカウント作成、メーリングリスト、メールマガジン、など。

セキュリティ対策:

SSL(データ暗号化)、WAF(サイトの脆弱性対策)、(FTPのセキュリティを強化したsftp)、国外 IP アドレスからのアクセスをブロック、不正ログインの防止機能、スパムフィルター、流行しているウイルスやハッキングの脅威に対応する速さ、など。

サポート体制:

365日年中無休のメール対応、平日の電話対応あり、など。

 

上にある項目から、これから作るサイトに「絶対に必要な条件」をあらかじめ決めておき、それが使えるプランの中から選ぶことが大切です。

「人気があること」

WordPress をはじめたばかりのときは、自分のしたいことがどうすればできるのかわからないことが多いと思います。また、いろいろとカスタマイズしたり、プラグインを追加したり、テーマを変更したりするときに、悩むこともあるでしょう。

WordPress を利用する以上、疑問の解消、トラブル発生時の対応、セキュリティ対策をきちんとしておく必要があります(たいして難しいことではないのですが)。

そんなときにはまず検索して調べましょう。人気のあるレンタルサーバーを利用していれば、どんな疑問に対しても数多くの解決方法が検索結果に表示されるはずです。きわめて珍しいトラブルに見舞われても、同じような事例を経験している人がその原因を書いていることがありますし、くわしい手順でトラブルを解決する方法を教えてくれます。

これこそ人気のレンタルサーバーを利用する最大のメリットです。海外のレンタルサーバーや知名度が低いレンタルサーバーは数多くありますが、初めて WordPress を使う段階ではおすすめできません。それらはもう少し慣れた段階になってから検討してみるといいでしょう。

さいごに

以上の3点「月額料金」「使える機能」「人気があること」に注意して、レンタルサーバーを選んでください。その際、「無料お試し期間」を利用して、いろんなレンタルサーバーを使ってみましょう。当ブログでも、エックスサーバー「X10プラン」契約の前に、複数の会社とプランで使い勝手を検証してみました。

とくに初めてレンタルサーバーを利用するのであれば、じっさいに使ってみなければわからなかったメリットやデメリットが多くあることを実感することでしょう。「無料お試し期間」が10日間から14日間と、けっこう長いので、記事の更新をしたり、サーバー移転の作業をやってみたり、いろいろカスタマイズやってみたりと、たくさんの実験をやっていけます。

自分の目的にぴったりのレンタルサーバーが見つかるといいですね。

次は独自ドメインの取得へ

契約するレンタルサーバーを決めたら次はドメインを決めるステップです。レンタルサーバーの会社が提供するドメインを使うか独自ドメインを利用するかで変わってきます。

とはいえ、レンタルサーバーと契約するときには、独自ドメインを取得することを考えている場合が多いでしょう。会社の公式サイトを作るときや、長期的に運営をしていこうと考えている個人運営のサイト、あるいばブログなど、その目的はいろいろです。

独自ドメインを取得する人気の方法は2つあって、

  • レンタルサーバー各社の独自ドメインサービスを利用する
  • 「お名前.com」で契約する

という場合が多いようです。わたしはいくつかのドメインを「お名前.com」で契約しました。



くわしくは、こちらの記事を参考にしてください。

レンタルサーバーを契約する前に独自ドメインを取得しよう | WordPress & Lifelog

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